torii sakiko



Text Size : A A A

7/3に娘が産まれました。助産師さんや父やその家族に手伝ってもらい、もちろんほとんどは夫に頼りながら一週間が過ぎたところです。娘は新生児、私は産褥期、二歳の息子は娘に嫉妬の連続、夫も農作業が忙しい時期で家の中は滅茶苦茶、ゆっくり休む間も無い中、更に今日からは誰の手も借りず家族四人でやっていかなくてはなりません。私にとっては娘が産まれてきてくれたこと以外は、大袈裟に言えば絶望のような、どうしようもない期間に入ったのですが憂いても仕方ない、私の身体が回復すれば我が家は安心して暮らしていけるはずで、時折横になりながら頑張ってみています。母や義母に頼れば良かったかと思う瞬間はあるけれど実際のところそうもいかなかったし、我が家の成長の為の良い期間と思い明るい顔して乗り切ってしまう気でいます。
(このように過ごせるのは全てほくと助産院と佐久医療センターの協力の賜物です。特に助産師の長さんには感謝してもしきれません。ダメージの少ない良いお産でした。安産を祈願していただいた皆様も、本当にありがとうございました。)
ああ、もう、農業辞めたいな〜という出来事が続いている夫への声の掛け方が、連続過ぎてもはやわからなくなっているわたし。雇われている訳ではないから、辞めてもお客様以外誰の迷惑にもならないのだけれど、自分が辛くなる。自営業の厳しさをひしひしと感じる。まあ、そんなことを口走っても辞めるつもりはないし、辛さなど気の持ちようだと知っていて、秋の収穫が済むまで耐えられたら保育園に入園前の息子と首の座った娘との一度しかない楽しい冬がやって来るのが見えている。しかしあと三年は、わたしを一人分の労働力と捉えず、夫は一人で何ヘクタールも管理しなければならず言葉だけを掛け続けることになる。これはお互いとてもモヤモヤする。作業していないわたしが苦労して動いている夫に偉そうにしなければいけない場面もある。
そんなことを考えながら娘を寝かしつけ、息子も寝かしつけ、食事の作り置きに精を出す。茄子、万願寺とうがらし、ズッキーニ、きゅうり、トマト、ジャガイモ、玉ねぎ。夏だ。
「音楽なんて辞めてやる!」と当時付き合っていた彼に言った自分を思い出して馬鹿馬鹿しい。音楽は辞める辞めないではないし、音楽を辞める宣言ほど人に迷惑をかけない事象はない。大きな経験をくれる子らと、毎年学びのある田畑と、同じ方向を見られる夫が居て、大変だけれど幸せだな。ほら気の持ちようだ、と思った。